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「………はぁ」
ある朝…僕は…『月詠 遥(ツクヨミ ハルカ)』はいつも通り大きなため息を吐きながら1人学校へと登校していた
「いきなり暗いな…」とか「どうかしたのか?」とか聞かれるくらい僕は暗い表情でうつむきながら歩いていた…
理由は簡単だ…イジメだ…
僕は落ちこぼれの烙印を押されている…この世界の人間だったら簡単に扱えるはずの『マテリアル』を僕が扱えないからだ…『マテリアル』はこの世界の人間にとって『扱えて当然』という代物…それを扱えないから僕はイジメを受けている…
「おい、お前落ちこぼれじゃねえか」
いきなり声をかけられた僕が顔を上げるとそこには見ず知らずの男子3人が見下した目をしながら僕の目の前に立っていた
「おい、落ちこぼれ。お前まだこの学校に居たのか」
「お前なんか学校に来ても何もできねぇのにな」
ギャハハハハ…と3人が笑っていると急に1人が僕の胸ぐらをつかむと壁に強く押し付けた
「――――っ!?」
痛い…!!
「ちょうど良かった…そういえば俺さ財布忘れてきたんだよな…金貸してくんない?」
「い……いや…だ…」
「あ?何か言ったかッ!?」
そう言うと胸ぐらをつかんだでいる男子は僕に殴りかかろうとした
「おいおい…朝っぱらから下らねぇ事してんじゃねぇよ」
―――ガシッ!!
すると声の主である男子が僕に殴りかかろうとした男子の手を掴んでいた
「―――ッチ…またテメェかよ…」
「それはこっちの台詞だよ馬鹿野郎、朝っぱらからイジメしてんじゃねぇよ」
「ハッ…正義の味方気取りかよ」
さっきの3人のうちの1人がそう言うと助けてくれた男子は鋭い目つきで彼を睨みつけて黙らせた
「テメェもいい加減コイツを離せ」
「……フン」
僕を掴んでた男子は不機嫌そうに鼻を鳴らすと僕の胸ぐらを振り払うように離した
「―――ケホッ…ケホッ…」
「行くぞ」
「しゃあねぇな…」
「じゃあな『お姫様』」
3人はそう言うと学校の方へと歩いて行った
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