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「え~…そこのバカのせいで話がそれたが今日の授業は『眷属召喚の儀』だが…そもそも『眷属』というものは分かるか?」
藤井先生がそう言って僕らの方を見渡すと一人の女子生徒が手を上げた
「ほぅ…自ら立候補するのはいい事だ、答えてみろ」
藤井先生は嬉しそうに頷きながら手を挙げた生徒に回答を促した。すると彼女は立ち上がると凛とした口調で説明をした
「『”眷属”というものは『ゲート』という異世界と繋ぐ紋章を通じてコンタクトを取り、隷属させた生命体のこと』を言います」
「その通りだ、よく勉強しているな。名前は…」
「大神澪(オオガミ レイ)です」
「大神か覚えておこう」
先生はそう言うと女子生徒…大神さんを座るよう言ってから説明を続けた
「大神が話した『眷属』の概要は聞いての通りだ。それで今回行うこの儀式で諸君らは『眷属』を持つことになるが気をつけて欲しいことがある」
そう言うと藤井先生は壇から降りて演習場の中央にある紋章を叩きながら話した
「この儀には血を用いて行うが…希に『他人の血』を用いて行おうとする輩が居る。『眷属』は基本は儀式で用いられた血を介して主の波長を確認させるとされている。で、他人の血を用いてしまうと『眷属』は暴走してしまうという事だ」
先生がそう言うと皆が真剣な表情へと変わった
「では、注意点も話したので…実際に儀式を行う。一人ずつこの紋章の中央に立って行ってもらうぞ、それと召喚の儀は特殊な結界が張ってあり外からは見れないようになっているのを覚えておいて欲しい」
先生は最後にそう言ってから一番最初の生徒の名前を呼んだ
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