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記述によると、神の御石ははるか東方、ガンダラーラの北にそびえる世界最高峰タカイヤーマ山脈に眠っているらしい。
魔馬車オデュセウスで3日の距離、人間の足なら一年ぐらいかかるだろう。
たかがちょっとキレイなおねーちゃん一人をゲットするためにその試練は、現実的ではない。
何と言ってもシタキリー男爵も、イケメンなのである。
作者ほど飢えてはいない。ってうるさいわ!
「とりあえず、神の御石とはいかなくとも、高級なティーセットなら、許されるのではないか?」
ちなみに原作ともいえる竹取物語では、石作皇子がその辺にあった鉢を持ってきて、速攻バレたけど、めげずにアプローチしたという事だが。
シタキリー男爵いもも同じことを考えたのだった。
数週間経ったある日、シタキリー男爵はタケトリス家の宮殿を訪問した。
例によって執事のトシオリーが出迎え、品物の見聞を行う。
「ニトレア姫ご所望の品、神の御石のティーセットをお持ちしました」
シタキリー男爵は美しい木の箱に入れられたティーセットを執事に差し出す。
執事が箱を慎重に開けると、そこには実に美しい、純白のティーカップとソーサーのセットが輝いていた。
その美しいフォルムや色合いは、見るからに最高級品の陶磁器である。
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