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「おぉ、これはまさしく……」
執事のトシオリーは唸った。
パチモンだけど。
シタキリー男爵は会心の笑みを浮かべた。
「いやぁ、たまたまガンダラーラから行商人が来ましてね、尋ねてみると、偶然積み荷にあったんですよ。
これは幸運というか、神の思し召し以外の何物でもありません」
「いかにも、ふむ、いかにも」
執事のトシオリーはじっくりとうなずく。
執事はシタキリー男爵の労をねぎらい、丁重に客室へ案内した。
シタキリー男爵が客室で待つことしばらく、淡いピンク色の華やかなドレスをまとったニトレアが姿を見せた。
「まぁ、シタキリー男爵閣下」
ニトレアは輝くような笑みを見せた。
シタキリー男爵は何と言っても90点以上をマークしたイケメンである。
ニトレアも扱いが丁寧だ。
「これはニトレア姫、お目通りいただき、恐悦至極にございます」
「男爵閣下も、お元気なご様子。
それと、今じいから聞きました、神の御石のティーセットを見つけ出されたとか」
シタキリー男爵は自信満々でお辞儀をした。
「たまたま、ガンダラーラからやってきた行商人が尋ねてきまして、その者が偶然にも積み荷に入れていたのです」
そう言ってシタキリー男爵は、豪華なテーブルに置いていた木箱を開けた。
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