第1章

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「燕がパールを産む?」  カツカーチ大佐は考えた。 「とりあえず燕にパールを食べさせてみよう。  そうすれば、やがてう○こになって出てくる。  それで良いのではなかろうか?」  それは産んだではなく「こいた」ではなかろうか? そんな疑念がカツカーチ大佐の脳裏をかすめたが、あえて彼はそれを無視した。  彼は早速高級な真珠を取り寄せた。 かなり大粒で質のいい品が入った。  続いて、真珠を食べさせる燕を探す。 部下の兵士達100名あまりを駆り出す。 一般にこういうのを公私混同という。 中には不平を言う者もいたが、恫喝や脅迫をして参加させた。 一般にこういうのをパワハラという。 部下の中には女性もいて、その者には地位を利用して関係を迫った。 一般にこういうのをセクハ(以下略)。  要するにカツカーチ大佐はイケメンだが最低男というわけであるが、無事に燕が2匹捕まえられた。  早速カツカーチ大佐は燕を鳥かごに入れて執務室へ持ち帰り、餌の皿に真珠をゴロゴロ転がす。 が、当然燕は普通に無視する。 「おい、食べろよ」  鳥かごの前ですごんでみるが、二匹はバタバタと鳥かごの中を飛び回るだけで、真珠を食べる気配はない。
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