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高校では生徒会長を務めている彼女であるけれども、裏では『暴力生徒会長』と揶揄される程である。
尤も、それを気にする崩月ではないが。
自分の凶暴性を、狂暴性を、凶悪性ーー誰よりも自覚している少女である。
そんな彼女であれど、友人がいない訳ではない。
恩人の主室撫胸だけではない。
花の女子高生である彼女にも、学校では普通の話題に華を咲かせることがある。
「兎ってさ、寂しいと死ぬって言うじゃない?」
崩月は唐突に言った。あまりに唐突な会話の転換に、相手も思わず動きが止まる。
「あれってさ……実は嘘で、実際には環境の変化に弱くて、12時間くらい何も食べないと危険だって話なのよね。ただそれだけの話なの」
その雑学の真意が分からず、相手は一向に停止したままだ。
「だけど、兎ってのはギリギリまでそう言うのを我慢しちゃうらしいからさ、飼い主も気付いてあげられないんだって。さて、あなたはーーどこまで我慢してられるかな?」
崩月御影は、嗜虐的な笑みで口を横に大きく割く。
一方、相手ーー全身の骨のほとんどを折られて、尚も生きている男子生徒は短い悲鳴を上げる。
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