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……どういう事だ!?
レンは、思わず目の前の事実を疑問せずにはいられなかった。
先まで、この男は倒れる動きをしていたはずだ。
それが、今は目の前いて、自分の防御に用いた特大剣へ武器と思わしき長物を打ち付けている。
恐らく、倒れる最中にも自分の事を狙っていただろう。
だから、こんなにも正確な打ち込みが出来たのだ。
仲間の声が無ければ目の前の大男の動きは見えたろうが、確実にあの一撃を打ち込まれていただろう。
それに気付けなかったのは不注意だ。
だが、とレンは思った。
……何でこんなに速えんだよ…!
その答えは、仲間から来た。
「レン! 気を付けて! その人は〝きあい〟を使います!」
◆
後方で戦闘の推移を見ていた、男に識者と思われている女性は、男の行ったあの瞬間的な移動に聞き覚えがあった。
あれは、
……圧倒的な速度で瞬間的に移動し、相手に見切られるのを防ぎつつ、威力を上乗せしたものをぶつける技!
そう、それが、
「〝きあい〟! 瞬間的な移動攻撃術です!」
「気合か!? 気合なのか!?」
「なんか齟齬がある気がするわね」
横からツッコミが入った気がするが、彼女は無視した。
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