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広く晴れ渡った空の下に、緑が生い茂った野原がある。
そして、その原を一直線に切り裂くように、土の見える道があった。
しかし長らく誰も通ってはいないのか、所々には小さな雑草が生え、その強靭な生命力を持ってして小さな花も咲かせていた。
そんな道を一人、通る者がいた。
痩躯ながらも大柄な男だ。身の丈2メートルは超える程の身長を持ち、痩躯とは表現しているが、それなりにしっかりとした体を持っている男だ。
しかし、その男は唯の大柄な男では無かった。
その身には体を守る為の防具が身につけられ、頭も鳥の嘴をイメージさせる〝たれ〟が額から伸びる防具を身に付け、表情すら見れないものであった。
そして、腰には男の大柄な体に合わせたのか、非常に長い刀身と柄を持ち合わせた刀を下げていた。
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