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22世紀末
20世紀から急速に発展した技術は、今や人間が生きていく上で必要不可欠なものとなっていた。
その類として、世界中の人々は脳にある装置を生まれた瞬間から埋め込まれるようになった。
ブレインリンカーと言う装置だ。
パソコンの司令塔ともいえるCPUと脳をリンクさせるためのものである。
これにより人はリンクした機械に対して何か思考するだけで、機械がその思考を読み取り、自動で自分が要求した行動を起こしてくれたり、逆に機械に要求されたことがなんだか瞬時に分かるようになった。
そんな物を誰もが持っていて特別な価値など無い、いわゆる『普通』という感覚の状態の中、人々は今の生活に飽き飽きしてきていた。
体を動かさずとも考えるだけで機械が勝手に行動を起こしてくれるし、知識などは知りたければ全て一瞬で脳に情報が送られ理解することが出来てしまうからだ。
まあ、さすがに知識に関しては大量の情報を送り込んでしまうと脳の処理が間に合わなくなって記憶障害が起きたりする場合もあるらしいが。
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