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青年が去り生き物達の気配が戻り始めたのを確認しゲートに意識を向ける ここは言葉が支配し縛る世界 そんな世界には平行世界、異世界からの客人達が絶えない この世界にもとからいた人々、現人はそれに対して驚くことも喜ぶこともない 慣れ、というのは存外、恐ろしいものである 「さて、今日はどんな方がいらっしゃるのだろうか」 どんな世界から来るのだろうか どんな人生を歩んできたのだろうか 大人しく説明を受けてくれるだろうか 突然逃げ出したりしないだろうか 「ふふ……」 楽しみで仕方がない 我慢出来ずに思わず笑みがこぼれ落ちる こんな狭い世界にしか生きれない自分にとって異世界の人々の話しは面白おかしくて堪らないのだから 季節は冬 まだ寒い時期だから、とりあえず 「よくいらっしゃいました、ここは言葉に縛られる世界……さぁまずは中で温まりませんか?」 貴方の好きな暖かい飲み物と好きなお菓子でもてなしましょうか
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