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「いい湯だったな」
沙織は、自動販売機でビールを買って、部屋へ戻ろうとした。
「あら、お姉さん」
新幹線で隣の席だった、お婆さんと再会した。
「ここの旅館の女将が娘でね」
「そうですか、私、佐渡へ行こうと思ったら、フェリーが欠航で予定を変更して、ここに泊る事にしたんです」
「それは、大変でしたね。ゆっくりしていってね」
「もう、ゆっくりしてます」
「退屈だったら、ロビーの手前の所に本があるからね」
「はい」
「湯冷めしないようにね」
沙織は、お婆さんと別れて、部屋に戻った。
ビールを開けて、
「明日の予定はどうしようかな」
部屋に置いてあるパンフレットを見ながら考えていた。
「あ、駅から観光バスがあるなら、観光バスに乗って1日観光しよう」
沙織は、そう予定を決めた。
「確か本が置いてあるって、行ってみよう」
部屋を出て、ロビーの手前の本棚で、本を眺めていた。
何となく、本を手に取り部屋に戻った。
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