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その時の俺は22点のギリギリDクラスという位置。恋をした女の子は74点のBクラスで、そこには2つの階級差があった。そんなことで、その恋は動かすことなどできずに終わったのだ。それから恋することが馬鹿らしくなってしまい、それ以来まったく恋をしてこなかったのだ。
しかし不覚にも先日、俺は恋をしてしまった。相手は同じ学科に通う一つ年上の女子学生。ある授業で席が隣になり、彼女はノートを忘れたらしく、俺はルーズリーフを下さいと頼まれたのだ。その時、俺の体に電流が流れた。一瞬の出来事だった。
彼女の顔は小さめの丸顔で可愛らしい鼻と口。髪の毛は少し長めで頭の上でくくっている。目はキョロっとちょっと大きめで赤い眼鏡をかけていた。座っていたから身長は詳しくは分からないが、それほど高くなかった。正直言えば、ミスユニバースとは遠くかけ離れた、思いっきり和の女性って感じである。
俺はそんな彼女に一目惚れしてしまったのだ。
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