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「でも、どうしても嫌だったら……言ってください」
それを拒絶と取った彼の声は、闇に沈むくらい重い。
流されやすいのか、単に断れないだけなのか。
こういうとき、和那はいつも自分の性格が嫌になる。
「さっきも言ったように……、俺はモデルなんてしたことないから、上手く出来ないと思うんです。……それでも、良ければ」
「ありがとうございます!」
ぱあっと顔を輝かせた彼が、ニヤリと小さく口角を上げたのを和那は見逃さなかった。
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