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私は人に悪意を持たれる耐性が、人一倍低い自覚がある。
わりと今でもそれは私の内部に影響していて、その場合は全身がカッと熱くなり、ドクドク脈を打つ。目の前が真っ赤に染まって、不安定になる。
小さい頃は、お父さんが私の普通だった。だから友達にはサラリと伝えられたりした。
いつの頃からだろうか。他人に話そうとしなくなった。思春期に入り、自分の身の回りの事を正確に認識し始めたからかもしれない。
私はもうあの頃の私ではない。
父もあの頃のお父さんではない。
でも、私の中でお父さんはあの頃で時を止めている。離れたからこそ、より一層大切な思いでになった。
それをバカにされたくなかった。
だってそれは、私の一部なのだ。
世の中から虐げられることがあるかもしれないお父さんを、大好きなお父さんを、バカにされたくなかった。
私は、特別に信頼した人たちにしか、お父さんを打ち明けなくなった。
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