ある冬の日

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昼休みを知らせるチャイムが学校中に響き、クラスが沸き立つ。 半分くらいの生徒が弁当やコンビニ袋を手に外へ流れ、教室が少し広く感じる。 教科書を机にしまっていると、友人の由梨がぴたっとくっついてきた。 「あかりー。お弁当食べようよ!」 「あーごめん……お昼に生物室に行かなきゃいけないんだ。先食べてて?」 「え、そうなの?そういえば生物係だったねぇ。仕事?」 「うん、そんな感じ。」 そしてもう一度ごめんと謝ってから、教室を出た。 私は斎藤朱里。高校2年生だ。
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