1Dog:お前の名は!

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108番は、毎晩悪夢にうなされるのだという。 クッソホラーとは言っていたが、起きた瞬間には、その夢の内容を忘れてしまうのだと言っていた。 「そうか…良い夢見れると良いな!…しかし、最近のお前荒れすぎだぞ!弱いやつらから、何だっけ、キッテ?ってのをカツアゲしやがってよー…」 「しょうがないだろ、kitteが無いと生活が苦しくなってきたんだ。」 108番が言うには、キッテはどうやら金のようなもんらしい。 この施設にだけ有効で、生活日用品類、雑貨、また娯楽などにも使える。 「そのキッテは、月一で全員平等に配られるんだろ?どうせ足らなくなった理由は、娯楽に使いすぎただけだろ?」 108番から反論は無い。 どうやら図星みてぇだな。 「はーぁ。お前なぁ、何に使ったんだよ?」 「それは、…」 その時、108番ははっとして喋るのを止める。 俺たちの目の前を、クスクスと笑い見下しながら複数の女が通りすぎた。 その中の、長い三つ編みを結った女は、特に見下した目を俺たちに向けていた。 過ぎ去るのを待ち、108番に耳打ちする。 「はー、ゴミを見るような目だったな、108番…」 「そりゃそうだ、53番は、首席で俺たちとはレベルが違う。」 あの女は53番というらしい。
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