1Dog:お前の名は!

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俺の考えた作戦名。 名付けておとり作戦。 「…名付けて、って言うほどオリジナリティは無いな、ないな。」 ぼそ、と芽次郎は突っ込みを入れる。 「だまらっしゃい。 所長室は鍵が掛かっているし、耶麻之手所長は常にあの部屋に居る。そこで俺が考えたのは、所長が部屋から出ざるを得ない状況を作ること。」 俺の考えたおとり作戦はこうだ。 とにかく、俺は人間たちがドン引きするくらいに暴れまわって、危害を加えないように、人間たちの衣服とかを噛んで襲っている風にする。 泡とか吹くと、リアル感が増すかも。 こんな問題は前代未聞だから、所長だけのうのうと所長室に居るわけにはいかない。人間の世界じゃ、上の立場になればなるほど"信頼感"を見せるのが重要になってくるからな。 そして、所長が慌てて出た隙に… 「芽次郎、お前の出番だ。」 「まさか、お前が囮になっている間に、108番の匂いが残るものを見つけ出し、持ち出せというのか?のか?」 分かっている、この作戦はあまりにもハイリスクだ。成功率も低い。 もしかしたら、芽次郎にまで被害が及んでしまうかもしれない…。 そう考えると、無理強いは出来ないと思ったが、芽次郎は了承してくれた。 「分かった、やれるだけやってみよう、みよう。」 「…ありがとな。」
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