1Dog:お前の名は!

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「恵郎!恵郎!しっかりせんか!」 「う"あ"あ"あ"ぁああ!!恵郎、恵郎!!は、早く、止血しないと、!!」 途端に、声が鮮明に聞こえるようになる。 なにベソかいてんだよ、男の癖に情けない。 芽次郎を見てみろよ、お前みたいにわんわん泣き散らしてないだろ? 俺は、四肢にぐっと力を入れる。 ほら、大丈夫だ。まだ動ける。 「ほぉ、まだ動けるのか。」 あいつは、ひとつ大きなミスを侵している。 それは、 「もう一発撃って、 ら く に し て や ろ、 ………う?」 自分の方が優れていると信じて疑わない点。それがお前の最大の弱点だ、耶麻之手。 俺は脚力で二階まで飛び、耶麻之手の眼前まで一気に迫る。 そのまま、奴の右目を爪で思いきり引っ掻いてやった。
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