46人が本棚に入れています
本棚に追加
「わん!!!」
少し、いやかなりお腹が減った、と思い、マメ太は目を覚ました。
と同時に、いつもと体の様子が違うことに気付く。
体が重い。物凄く重い。一体どうしたというのだろう?
はっはっ、といつも口を開けて呼吸しているのに、口に変なものがついている。
「わう…わ、わうわうわうわう、あうわうわうわう!!」
それに、この声。
いつもの自分の声じゃない。
……………いや、そんなことよりも。
死ぬほどお腹が空いている。
お腹が空いた、すごく空いた。
「あうわうわう……わおーーーーーーん!!!わおーーーーーーん!!!」
マメ太はありったけの声で叫ぶ。
マメ太のご主人様である、少年の名前を。
マメ太のご主人様は、圭太(けいた)といった。いつも隣に居る圭太の姿がどこにも無い。匂いはするのに。
マメ太は急激に不安になる。
最初のコメントを投稿しよう!