第1章

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あれ?新しいドライバーか? 「初めましてですよね?」 「あー、そうですねぇ。岡本です。」 「初めまして、ミユキです。」 これが博(ヒロ)との初めての出会い。 よく、衝撃的な出会いとか運命的なとかそんなものまったくなかった。 ただ、新しいドライバーさん。 それだけだった。そもそもおじさんだし、またすぐ辞めるんだろうな、なんて思ってた。 「最近どう?ミユキは頑張ってるからちゃんと休んでるの?連勤続きだしね。」 「えっ?なんで知ってるんですか?」 初めて会ったドライバーになんでワタシの勤務状況なんてわかるの? 一瞬の事だったが、とても困惑した。 しかもめっちゃ声でかい。 「あー、俺たち社長ともう一人と共同経営なんだよ、三人でね。あんまり知ってる子いないんだけどねー、ドライバー間に合わない時は俺らが出てきたりするよー。」 もう朝方なのに、この人も経営者なら仕事してきたはず。 なんでそんな茶目っ気たっぷりの元気なんだ。 年の割に若い、若過ぎる。 「…明日はお休みなので大丈夫です。」
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