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翌日起きたとき、犬耳と尻尾は跡形もなく消え去っていた。
それからは症状がぶり返すなんてことも無く。
しかし、未だにあの犬耳の原因となったものと、首謀者はわかっていない。
最初は犯人を捕まえてやると躍起になっていた龍臣も、時間がたつにつれその感情も薄れて行った。
まあもう終わったことだし、別にいいか、ということだ。
だが龍臣は知らなかった。
彼の知らないところで、新たな悪夢が始まろうとしていたことを。
「予想以上にいい出来だったね…さて、今度はなんの動物にしようかな…?」
試験管に入った液体を掲げ、細い瞳をことさら細める男。
龍臣の悪夢は、まだまだ終わらない………
END
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