第1章

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途中でハッとする。 「あれ太田さん、何か駅から遠くなってません」 突然、太田さんが足を止める。 つられて私も1、2歩先で止まる。 そして太田さんの方を振り返ろうとしたときだった。 いきなり背中から抱きしめられる。 「えっ、ちょっと太田さん」 ロープで縛りあげられたように、太田さんの両腕のなかで顔を後ろに向けることしかできない。 「乱暴なマネしてごめんよ。しばらくこうさせてくれないかな」 うなじに太田さんの息が熱い。 「前島さん愛してるよ」
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