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第三者なら全員(えーっ!なんでこんな見え透いた嘘に騙されるねん。アホちゃうか!)と思う。
しかし、あまりに奇想天外な大ボラは、当事者にとっては、かえって真実味を帯びて聞こえるのかもしれない。
A子さんを含め、騙された女性たちは被害者であるにも関わらず、当時のマスコミから〝欲ボケの世間知らず〟などと叩かれ、笑いものにされ、まことにお気の毒だった。
多分、取られたお金も大半は戻って来なかっただろうと思う。
それでも、命まで取られなかっただけ、まだしも幸いだったといえるかもしれない。
世の中には、最初から殺意をもって〝獲物〟を物色する人間もいるのである。
1974年に世間を騒がせた別府保険金殺人(荒〇虎美事件)や、1991年に発覚したトリカブト殺人事件(神〇力殺人事件)の陰惨さに比べれば、クヒオ大佐事件は、実に牧歌的な犯罪であったと思う。
ヨシモトのドタバタギャグそこのけの展開でもあり、実際に堺雅人主演で、2009年に〝クヒオ大佐〟のタイトルで映画化されている。
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