闇の中に引き込まれて・・・

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夕食の時間が訪れた・・・。 私の目の前には珍しく食前酒があった。 「大分具合も良いようですので良いでしょう・・・。」 彼はそう言うと、私のグラスにシャンパンを注いだ・・・。 一口飲んだ私に彼は言った。 「クラブで飲むドン・ペリニヨンとはまた違うでしょう・・・。」 「はい、美味しいです・・・これは?」 私の問いに彼は、ワインクーラーから、ボトルを取り出し・・・ラベルを私が見える様にテーブルの上に置くと言った。 「アルマン・ド・ブリニャックです。私が一番好きなシャンパンです、一度貴女にと思って・・・。」 彼はそう言いながらグラスを口に運んだ。 美味しいお酒・・・いつもはクラブで味も堪能する暇もない様な飲み方をしていたので、こうしてじっくりと味を楽しむという経験はあまり無かった・・・。 出されてくるコースの料理はどれもこれも美味しく、私は今度外へ出た時は同伴で美味いフランス料理の店でも行こうかな・・・そんなことを考えていた。 そう言う事を考え、また・・・お酒の酔いもあったのか、私は彼に聞いた。 「あの・・・荷物は一旦何でしょうか?いつも、ここへ来るときはお持ちでは無かったのに・・・。」 私は彼が、車に積み込んだトランクやら、鞄の事が気になって尋ねた。 彼は、シャンパンを飲みながら笑顔で言った・・・・。 「趣味の品物が増えてしまって・・・家に置けないものですから・・・。」 彼はそう言うと笑った・・・その、彼の笑顔を見た時・・・私は軽い・・・頭痛を感じた・・・。 そして、急に意識が失われていくのを感じた・・・私はそのまま・・・意識を失った。
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