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「マキャイナさん、遠回しに王子様を馬鹿にしてる」
きらりは言った。
言ってから、きらりは自分だけ焦っているのが馬鹿馬鹿しくなった。
おそらく、シュプルイアもマキャイナもうまく対処する方法を知っているのだ。
きらりたちの飛行機の翼にはペイント弾によってさらなる前衛芸術が展開されていた。
「シューくん、めっちゃ当たりまくってますが」
きらりは言った。
「わかってる」
シュプルイアは答えた。
「あまり当たると、紫外線発電ができなくなります」
マキャイナも言った。
「わかってる! ひとまずあの島に胴体着陸する!」
シュプルイアは若干いら立って答えた。
前方に雲のかたまりがある。
その雲のかたまりの中に緑色の物体がちらほら見える。
「島? 飛行機じゃなくて?」
きらりは目をこらして前方を見た。
「飛行機よりずっとでかい。だから島だ。発電機で空中に浮いている」
シュプルイアは言った。
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