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それからマキャイナはシュプルイアの方を向いた。
「王子様、おケガはありませんか」
マキャイナは言った。
シュプルイアは「大丈夫だ」と言ってシートベルトを外した。
身軽になったシュプルイアは伸びをした。
きらりもシュプルイアと同じようにシートベルトを外した。
「シューくん、どうしよう!」
きらりは窓を指した。
窓の外に、武装した人たちが走ってくるのが見えた。
飛行機に乗っていた空軍の兵士だろう。
「下がっていろ」
シュプルイアは言った。
きらりはうなずいて座席を離れた。
シュプルイアがきらりたちを隠すように窓辺に移動する。
兵士たちはわずか2、3メートルの距離で立ち止まり、銃口を向ける。
シュプルイアと兵士たちは窓をはさんでしばらくにらみ合った。
ほんの数十秒の時間だがそれ以上に長く感じる。
兵士たちをかき分けて大柄な男が現れた。
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