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きらりも、例にもれず自分もそうなる、と期待している。加えてきらりは超能力も持っている。
悪者を倒して大活躍するきらりの姿が目に浮かぶようだ。
シュプルイアはきらりをじっと見ていたが、思い出したように姿勢を正面に戻した。
「おおっ! 見よ、ゲルハルト星に到着したである!」
シュプルイアは前方を指した。
操縦席の窓から見える宇宙空間。
闇の中にぽつんと青く輝く星があった。
「あれが?」
きらりは言った。
きらりはにわかに信じられなかった。
ゲルハルト星は青いのだろうが、地球も青い。
宇宙船がUターンして地球に戻ったとも言えるからだ。
「空間を無視した瞬間転移の技術! これにおどろくとは、地球の科学は、やはり未発達なのだな」
シュプルイアは横目できらりを見た。勝ち誇ったような笑みも浮かべている。
「そういう言い方はないんじゃない?」
きらりは言った。眉間にしわが寄っていた。
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