2447人が本棚に入れています
本棚に追加
/279ページ
首筋にかかる息と、体を押さえつける重みを心地よいと思うなんて。
「さっきから煽りまくってるお前が悪い」
「煽ってなんか、な...ぁ!」
スウェットから潜り込んできた手が熱くて、今までみたいな抵抗ができない。
「お前は何しても俺を煽るんだよ、夏」
「や、ぁ!」
「いいから大人しく俺にイジメられて、可愛く泣いてればいいんだ」
耳に口をつけて、脳に染み込ませるように言ったあと、
「俺以外の奴にその泣き顔見せたら、相手ぶっ殺すからな」
顔をあげた沢木さんは、明らかな欲情を滲ませて、そう言った。
その言葉で、心と体が喜んでしまった自分。
悔しさと嬉しさの複雑な心境に、涙が滲んだ。
最初のコメントを投稿しよう!