第2章

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 訊ねられた女は、メグムと呼ばれる彼女にあまり興味がないのか、どこか冷めた口調で説明した。 「この学校の進学コースはさ、  鈴峰女子中学と早見中学  ってトコの卒業生が殆どを占めてて、  外部からはあんまり人、  来ないんだよ。彼女も鈴女卒。  だからみーんな、オトモダチ」 「ナルホド」 何かが彼の興味を惹いたらしく、 頬杖を吐き「俺も一般で受けりゃ良かったかな」と余裕発言。 底辺を彷徨っている渚への配慮は全くない。 渚も、今さら特にそれで嫌な気分にはならない。 「多分一般でも受かっただろうな。イツは」 「体育コースも面白いけどな。楽だし」 昔から変わらない、悪戯っぽい笑み。 渚は遠い記憶の、あの黒髪の少女を想った。 あの少女は、今頃どこで、何をしているのだろうか? * 「なぁ、先生と喧嘩って、何したの?」  休憩時間に槙とメグムの三人で話をする機会があったので、渚はそれとなく聞いてみた。 メグムは嫌な顔一つせず答える。 「喧嘩って程のものじゃないよ。  仕事と出席できるであろう日数について、  学校側から理解が得られなかったから、  すこーし、揉めただけ」  メグムは苦笑すると、ちゃんと和解したけどね!と付け加えた。
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