第3章

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「持ってるんなら先に言えよ!  ていうか、なんでお前が?」 「唯間って、生徒会入ってんの?」 目の前の光景に、有り難く感じつつも疑問を隠せない。 そんな男達の気持ちも露知らず、極上の笑顔がサラリと言う。 「入ってるも何も、槙は生徒会長だよ?」 「へぇ…セートカイチョーねえ  すげえな、入学したばっかで」 一流が感心して言うと、得意気な顔の槙。 渚を見ると、聞いているのかいないのか、ぼうっと参加要項を読んでいた。 「へー、せーとか……って、はぁ!!?  生徒会長ぉ!?」 「反応おそっ!!」 三人が突っ込みを入れると、渚は「だって」と続ける。 「こっち読んでたんだよ!  何だよ、この参加資格…  一学期の単位が足りている  一、二年生って!」 「ああ、それね」 そう。 《生徒に欠点を採らなせないこと》。 それが合宿をする理由だった。
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