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楽しさを知らない鈴女以外からの一年生も、この時期なら大抵何らかの部活に属しているので、先輩達からその評判を知る。
しかも、丁度中間考査前でテストへのモチベーションも高まる。
「なるほどなぁ。琳浚で欠点採んな
っつったら結構大変だもんな」
「確かに…考えたヤツ怖ぇぇ」
メグムと槙が目を見合わせて、肩を竦めた。
その目に悪戯な笑みが浮かぶ。
「まぁ精々頑張んなさいな。
私たちは正直余裕だから」
槙は肩に乗るメグムを手で払うと、立ち上がって教室を出た。
開けたドアから、気持ちのいい風。
机上のプリントが空を舞う。
「てゆか、部活の先輩とかから
話聞いたりしなかったの?」
床に落ちた紙を拾い上げながらメグムが言った。
「聞いてねぇなー。イツは?」
「アノヒトがそーゆーことに
興味があると思うか?」
一流は頭の後ろで手を組み、つまらなさそうだ。
渚が「他にもいんだろ、先輩は」と言って軽く頭を横から小突くと、そうだけど、と口を尖らせる。
二人の過去を知らないメグムは、ここぞとばかりに食い付いた。
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