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メグムが「槙ママの晩ご飯大好き!」と言う。
「ふふっ。ありがとう。
メグム専用の味付けよっ」
「お母さんは甘やかしすぎよ」
槙の母は目尻をさげてふふっ、と可愛らしく笑う。
その顔に一流は槙の面影を見た。
「唯間は母ちゃん似だね。
たれ目で笑うとおっとりする。
そういうトコ、誰かさんのオカンにも
似てるってこの前思ったんだよな」
「あー。言われてみりゃそうかもな。
母さんも笑うとおっとりした雰囲気。
普段はただのアホっぽいオバサンだけど」
「そう…かなあ……」
槙は自分の母親の顔をじっくり見てみた。
たれていてあまり大きくない目。
いつも穏やかに微笑んでいる口元。
笑っていなくとも、この人はいつもおっとりしている。
「アラアラ、渚くん。
“オバサン”なんて呼んだら
お母さん怒るわよ~。
ふふふ。
一流くんの“オカン”も
許してないでしょうに」
よく知ってんなあと、けらけら笑いながら単純に驚く渚。
「あれ、俺名前言いましたっけ?」
一流も驚きを隠せないようだった。
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