第3章

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「帰すかよ。  ヒトとのつながりは大切にしろって  親に言われなかっ…―――?」 「ッ!!…お前もな」 渚の言葉とかぶって、一流の声。 厨房近くに集まっていた視線が、テーブルの方へ戻る。 立ち上がったメグムの腕を、同じく立ち上がった一流がテーブル越しでしっかりと掴んでいた。 「ごめんねっ!  参加したいのは山々なんだけど、  仕事があるん――」 「つくならもっとましなウソを吐けよ」 「………」 メグムは静かになったが、まだ座ろうとはしない。 きっと、重要なことをひた隠しにされている。 そしてそれは今突き止めなければ、彼女たちがこの先自分たちにそれを明かすことはない。そんな気がした。 「なんなんだよお前ら、  ちょっと気味悪いんだよ」 「観念しろよ、二人とも」 一流の鋭い声とそれを抑制するような渚の低い声に、メグムは眉を寄せ黙り込む。 メグムのフォローをしようと、槙が渚を睨む。 「知ってどうすんの。  渚とは従兄弟だしクラスメイトだけど、  それ以上の関係を作るつもりはないわよ」 「てめぇに言ってねぇよ」 「誰に言っても同じよ!」 「あぁ!?」 「―――こうしない?」 このままでは埒があかない。 メグムが漸く口を開き、提案する。
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