第1章

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むくりと妹は起き上がり、 「びっくりさせてごめんなさい。」 と僕に一礼してから部屋から出ていった。 「お前…妹いたのかよ。」 「あぁ。」 「聞いてないぞ。」 「聞かれてないぞ。」 返す言葉がなくなった。 佳弥っていってたな。 顔は…兄に似て端整な顔だちだったとおもう。 それに首から汗が流れてて、目も少し虚ろで…それで 「おい?顔赤いぞ。佳弥の熱でもうつったか。」 「は?まさか。こんな早く症状でない。」 「そうか。…まぁいい、練習だ練習。」 後藤は楽譜を手に持ちさっそくピアノ を弾き始めた。 そして僕も、ヴァイオリンの調弦を始めた。
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