第1章

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「じゃ、行くか。西門から行こう。こっちなら警備の奴もいないし多分バレない。」 楽譜や楽器をそれぞれ持ち、さっそく僕らは後藤の家へ向かった。 少しすると青い屋根の一際大きな家にたどり着いた。 「後藤の家さぁ、誰かいるんじゃないの?」 と、車が止まっているのを見ながら言った。 「今日は誰もいないはずだぜ。親はどっちも仕事だしな。」 「ふーん。そっか。」 ドアの前に立って後藤が鍵を出す。 ドアの前にいるだけなのに、もう後藤家の臭いがするな。 いや、べつに臭いがきついとかそういう意味じゃなくて。 あれ、自分変態っぽい。 「空いたぞ、先はいれよ。」
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