遊び疲れた先に光る星

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到着した先は、前に話ししていたところ。 観光地にもなっているここは、可愛いお店が立ち並ぶ。 「わっ、蒼!このバスケット見て」 「……これ、何ていう素材なんだ?」 「水杉って書いてある。丈夫そう」 「だな」 「かわいい」 「くくっ、」 「ピクニック、いけそう」 「行きたいの間違いじゃないか?」 「行きたい」 「くくっ、これ持ってか?」 「これ持って。おべんと、作ります!」 「とも」 「なぁに?」 「今来たばかりだぞ?」 「そうだね」 「店はずっとつづいてるぞ?」 「……そうだね」 「くくっ、じゃあ」 「なぁに?」 「今日帰るまでコレを覚えてたら、買って帰ればいい」 「え、いいの?」 「覚えてたら、な?」 「うん!やった!」 「くくっ、」 繋いだ手を揺らしながら、のんびりのんびり沢山のお店をめぐって。 お昼はお洒落なレストランに入って。 休憩にカフェによってまた歩いて。 「とも、疲れたろ」 「……ううん、」 「くくっ、ほら、車もどるぞ」 「まだ遊びたい」 「最後にいい所、連れて行ってやるから」 本当は凄く歩きつかれた足をやっと動かしながら。 少し引っ張るように手を引く蒼は楽しそうに顔を緩ませた。
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