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≪side so≫
「ったく人の嫁を勝手に都市伝説にするなっての」
「ちょっと、蒼。私が都市伝説ってこと!?」
「くくっ、まぁ、実際はそれ以上だがな?」
「そんなわけないから!っていうか恥ずかしすぎる!」
「くくくっ、大丈夫だ。お前は誰に会わせても恥ずかしくない嫁だ」
「やだ、恥ずかしいよ!」
「そんなに恥ずかしいものをさらけ出して歩いてんのか?」
「さ、さらけ出……」
「あぁ、昔目の下のクマも指摘するなって怒ったよな?」
にやり、見下ろせば完全に膨れた俺の可愛い奥さまは。
じろりと俺を見上げてわざとらしく視線をそらす。
くくっ、いつまでたっても可愛いヤツ。
「ほら、そこのドーナツショップでも入って一服するぞ」
手を引けばすんなりついて店に入って。
「二つ食べたい!」
あっという間に機嫌が治ったともに笑みが洩れる。
テーブルに座ってじっと俺を見るともに首を傾げれば。
「……桐谷さん、可愛い人だったね」
「あぁ?」
……くくっ、
ったく、まだやきもち妬いてんのか?
「俺はともにしか可愛いは発動しねぇ」
「だぁっ……なんか今日すっごい恥ずかしい!」
顔を赤くしてドーナツに食い付いたともは、
【可愛い以外に何て言う?】
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