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「いや、それにしても、朝はびびったわー」
「西嶋くんのメガネでしょ?まぁ、驚いたっていうか……驚いたよね」
「桐谷、今の発言は可笑しい!」
「あ、でも私も驚いたよー。西嶋君のメガネ」
「山田も?だよなー」
とある企画会議の合間、昼休み。
会議室で頼んだ弁当をみんなで食べていた。
西嶋も今日はこの弁当があるからか、愛妻弁当は持参していない。
その西嶋は途中ちょいちょい眉を寄せるから、とうとう俺は口を挟んで。
「なに、この弁当うまくないか?」
「あ、でもこれ、部長が美味しいからコレにしたらどうだって言って頼んだやつだよ」
「確かに、これちょっと豪華だしおいしいよね」
「俺もうちの嫁の飯よりたまにこういうの食いたかった!」
桐谷、山田につづいて佐藤先輩までそう言ったのち、
「……俺はダメだな」
西嶋はますます眉を寄せた。
「だめって?」
「美味くねぇ」
「ぶはっ」
ぴしゃりと言ってのけた西嶋に思わず噴き出した。
「なにー、愛妻弁当の方がよかったってか?」
「当たり前だろ」
……心底当たり前だというその表情。
それに桐谷はなぜか深くうんうんと頷いた。
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