アロマ・森林・君声浴

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普段なら既に熟睡しているはずのこの時間も。 耳から聞こえるコール音に意外とスッキリ頭が回る。 『もしもし?』 聞こえた声に、一気にあふれ出たのは安心感。 「もしもし、とも?俺。優斗」 『優斗?うわー、元気?そっちで頑張ってる?』 どんどん続けて出てくる俺を気遣う質問に笑みが洩れて。 息を吐いて目を伏せた。 「いや、特に用事じゃなかったんだ」 どうしたの?なんて聞くともにそう言ったら。 普通の人なら、じゃあどうして電話してきたんだ、なんて思うところだけど。 彼女は違う。 『そう言えば、優斗、この間のハロウィンの写真見た?』 「あぁ、アニメのキャラに仮装したやつか?」 『うんそう!ね、どうだった?蒼、かっこよかったでしょ?』 「はは、そうだな。でも俺的にはケンの仮装がしっくり来てた気がするけど」 『ケンちゃんってば、アレの為に少し髪切ったんだって』 「はははっ、」 『蒼にはね、お髭、伸ばしてもらったの。キイちゃんと私はなりたいキャラが被っちゃってしばらく取り合いだったんだけど』 一生懸命話す声を聞き入っていれば。 『優斗?』 不意に落ちついた声になったともは。 『お休みのときは、ちゃんと休まないとダメだよ』
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