ムーンライトセレナーデ

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うわー、凄いっ! ベランダに出て。 夜風に当たりながら見上げた先。 煌々と輝く月にため息を漏らした。 今日は中秋の名月。 そして明日は今年最後のスーパームーン。 こんな月に照らされて。 部屋の中の電気を、今、消してみた。 夜も9時を廻っている。 今日は蒼の仕事が残業らしく。 私は手持無沙汰に空を見上げた。 ほう、 息を吐いて。 日中よりは少し肌寒い空気に腕をさする。 不意に部屋の中で鳴る音に、慌ててベランダから向かい。 「もしもし、蒼?」 『あぁ』 「ふふっ、お疲れ様」 『くくっ、あぁ。とも』 「うん?」 『先に風呂入ったか?』 「あ、ううん」 今日はこうやってぼんやりベランダにいたから。 まだお風呂には入っていない。 「お風呂、準備はしてあるよ。お湯溜めておこうか?」 すぐ入りたいのかな? そう思って言った言葉は。 『いや、』 すぐ否定されて返ってきた。 『薄着で立ってるから、風邪引くんじゃねぇかって思ったんだが』 「……え?」 薄着って、確かに私は今Tシャツだけれど。 『くくっ、月も良いが下も見てみろ』 その声に顔を下に向けて。 ベランダ側の道路、歩道のガードレールに座るアレは…… 「あれ!?蒼!?」 『くくっ、しばらくここから見てるんだが……早く気付け』

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