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僕は空をきっとにらむ。
いいだろうと聞こえる。
空からじゃなく、僕の体を突き抜けるような声が。
「もしかして、てっぺんの神様?」
そうだと聞こえる。
お前の負けん気はなかなかだ。
認めよう。
僕の体はガタガタ震える。
ものすごく怖い!
体の奥底から響くようなてっぺんの神様の声が!
シロが心配そうに僕を見つめる。
「クロ……。少し休みぃよ」
シロには聞こえてないんだ。
僕はガタガタ震えながらシロに大丈夫だよと笑いかける。
「今、てっぺんの神様と話してるんだ。それが終わったら休むよ……」
僕は奥歯をぐっと噛んでお腹に力を入れた。
「ご主人には祝福があってもいいはずだ!僕って神猫を誕生させたんだから!」
上の神様の声が響く。
「こら!クロ!望みすぎだ!」
上の神様は、そう言ったけど、てっぺんの神様はいいだろうと答えた。
本来ならすでに気を失ってもおかしくないのだが、耐えるその根性にこたえよう。
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