第二話~おばあちゃん、さよなら~

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おばあちゃんの家は、僕の住む街と同じ街にある。父親は、おばあちゃんと同居したいと言っていたが、おばあちゃんはうんと言わない、。 「ここが私の終の住みかだよ」 そう言って全く取り合わなかった。 僕はと言うとおばあちゃんと一緒に暮らしたいと思っていた。 だから、父親に賛成賛成と何度もおばあちゃんを呼ぶことを促した。 「もう年なんだから……」 父親は、何度もおばあちゃんに電話をしてそう言っていた。 おばあちゃんが、おばあちゃんの家にこだわる理由は何なのだろう。 僕はそれとなく母親に尋ねた。 「あの家は、おじいちゃんの建てた家だからじゃないかな。おじいちゃんのお墓も近くにあるから……」 僕は不思議に思った。お墓が近くにあることがそんなに大切なことなんだろうか。 先祖を敬うことは大切なことだと大人になった今では思っている。 だけど幼い僕は、おばあちゃんには安穏と暮らして欲しかった。
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