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だけど、それは僕の間違いだ。
この街にたった二匹しかいない神猫なのだから、同等であるべきだ。
それに僕がもう一度、ご主人に会いに行くのはご主人を悩ますだけだと考えていたけど、それも間違いだ。
立派な神猫になったときに僕は会いに行く。
いつになるか分からないけど、僕が見守るこの街の人たちに認めてもらえるまでがんばるんだ。
僕らの姿をみた人は僕らが猫だから、心を開いてくれた。
それは僕らを神猫に選んでくれた上の神様の思惑通りなのだけど、それじゃダメだ。
僕らという守り神を頼って心を開いてくれるようじゃなきゃ意味がないんだ。
そういう僕の決意を感じ取ってかシロも上の神様も見守ってくれている。
だけど僕は今、ものすごく困っている。
僕らは土着の神様だから街を離れることは出来ないのだけど、僕らを訪れることが出来る人はいる。
一つは僕らの空間につながった道を通って迷いこんだ者。
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