第二十三話~神猫の決意~

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一つは魂になって天国の神様から許可を得て僕らに会いに来る者。 今、僕らの目の前には天国からのお客さまがいる。 一人の少年だ。 膝をついて僕らに頭を下げている。 「どうか!お願いします!」 僕はそのお願いにものすごく困っている。 天国に行って魂になった者は誰もが出来るようになることがある。 それは人の死期が見えるということだ。 この少年は事故で亡くなったのだけど、天国からお父さんの死期が見えたらしい。 そのお父さんを救って欲しいという者だった。 神猫のお仕事で僕とシロの役目が違うことがある。 その一つが亡くなった人の魂を僕が天国に送り、シロが地獄に落とすということだ。 この少年のお父さんはシロが地獄に落とすことが決まっている。 シロのその決定に僕が口を出すことはない。 でも、この少年はどこかでお父さんが地獄に落ちることを知ったらしい。 「……それは運命なんだから……」
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