第1章

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「もう一度言って」 まことの両肩を揺さぶりながら聞き返す。 「だから、もう恵美との関係を解消したいんだ」 そう言って私の両手をふりはらう。 「どうして、私たちあんなに愛し合ってたのに」 「そうだけど、もうこういう関係に疲れたよ。この方が恵美にとってもいいと思う」 「私たちまだ22歳だよ。これから2人でいくらでも幸せになれるのに。どうして別れなくちゃいけないの」 「頼むからわかってよ。お互いに愛する相手を間違えたってことだよ」 私はたまらずにまことに背を向けて駆け出す。 あとは無我夢中で自宅の部屋まで戻る。
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