第4章

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たしかに和樹の言うとおりだ。 証拠を残したまま 彼から逃げきれるとは思えない。 『もう十分か?』 『はい……ご主人様……』 『だったら服を拾ってとっとと部屋へ戻んな、先生』 だけど昨日のことを思い出す度。 恥辱と恐怖で身体が震え出すほど――。 「どうしたの?顔色がよくないよ、先生」 逆に彼の方は どうして平気な顔していられる? 「熱を見て上げましょうか?」 あんな場面を見られたというのに。 凝り性もなく僕に近づく。
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