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ベッドサイドの明かりを消すと、窓辺は薄明かりを灯したように見える。
私はベッドに横たわり、ぼんやりと透けるカーテンを眺めていた。
身体を圧倒していた熱は、返す波のように引いていく。
留めようとしても、指の間からすり抜けていくのが寂しかった。
週末の今日は一週間の疲れが溜まっていたらしく、篤史は身体を重ねていくらも経たないうちに隣で寝息を立て始めている。
彼が冷えないよう首まですっぽりと布団を引き上げてから、はだけた肌に身体をすり寄せる。
でも真冬の空気で二人の汗は既に乾き、先ほどまでの熱気を失った肌は急にかさついて感じられた。
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