第12章シンデレラの逃亡

5/12
前へ
/167ページ
次へ
「尚貴君のような優秀な義理の息子が出来るのよ…いいコトじゃない」 「尚貴と早祐が結婚したら、俺達と栗原は親戚になるんだぞ!」 「だから?色々と栗原さんには恩があるでしょうが。忘れたの?祐早斗さん」 「忘れていないが…」 お父さんは語尾を濁して、お母さんの淹れたお茶を啜った。 お母さんはお父さんの隣に座り、私達4人でソファを囲む。 「俺は絶対に早祐さんを幸せにしますから…早祐さんとの結婚を許して下さい!!」 尚貴は深々と頭を下げて、結婚の許しを乞う。 「お母さんは大賛成よ!!」 「…俺は・・・」 「相馬社長との約束だってキチンと守りました!!どうしても反対なら…俺は早祐さんと駆け落ちします!!」 「尚貴…約束のコトは二人の秘密だと・・・」 「お父さん…尚貴と二人で秘密ゴト?」 「祐早斗さん…」 私とお母さんはお父さんから約束のコトを訊き出した。
/167ページ

最初のコメントを投稿しよう!

899人が本棚に入れています
本棚に追加