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俺がデートしよ、と堂々と言ってもこいつら2人が特に変な顔をしないのは、雅人とこうなる前から俺は雅人を何かに誘うとき、デートしよ、と普通に使っていたからである。
「…しょうがねーな…」
で、雅人はいつも俺に付き合ってくれる。
2人もわかってるんだ。
「そっかぁ、じゃ、大河、俺たちは夕飯の買い物でもしてこっか。」
「おぉ、そうだな、またな、浩平、雅人。」
「じゃーなー。」
「明日ねー、浩平、雅人ー!」
大河と雅人は仲良く色違いのパーカーを着て、教室を出て行った。
…ある種、ペアルック…
いいな、そういうのなんか、羨ましい。
「…で、どこ行くんだよ、今日は。」
荷物を片付け終わった雅人が鞄を肩にかけながら訪ねる。
「ん、今日はバッティングセンター。従兄がいらないって、割引券くれた。」
「ふーん。…じゃ、いこ。」
そう言って、まだ残っているクラスメイトにばれないよう、遠慮がちに俺のシャツを引っ張った。
うわ…可愛い…
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