3-二宮浩平の場合

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雅人とのキスは、初めてじゃない。 あの時は、興味本位だったけれど。 でも、今は。 「ッ…」 「…ン…ッ…ッ、がっつくね、雅人。」 ちゃんと好きだから、キスをするよ。 「…ねぇ、もっとさ、舌、絡めていい?」 「…それ、聞くことなの?」 色気のない会話。 色気のあるキス。 この矛盾がおかしくて、でも嬉しくて。 絡み合うように舌を動かして、お互いの体液を貪る。 雅人の唇から伝うそれを、無意識に舐めあげたら、雅人はすごく赤くなって、逃げるように俺の脚の間に移動した。 そして… ガチャガチャッ 「…え、ちょ、ちょっと待って?!」 俺のベルトを無言で外しだした。 「待たない。別にいいでしょ、前、シたじゃん。今更恥ずかしいとかいうなよ、俺、もう浩平のめっちゃ覚えてるから。」 「いやいや!アレはね!オナニーの延長でしょ?!これはッ」 「オナニーの延長、だよ、セックスってやつは。」 だいたい、覚えてるってどういうこと?! 怖いよ雅人!
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